令和7年度「古物管理者講習会」を開催
― 181名が受講。防犯3大義務の徹底と、全国ワーストの自動車盗・「ニセ警察」詐欺への警戒
この記事のポイント(要約)
初のAA会場外開催 ― 出品規模拡大で車両置場が足りず
今年度の会場は、前年までのオークション会場からTKPガーデンシティPREMIUM名駅西口(貸会議室)へ変更されました。理由は出品規模の拡大に伴う車両置場(ヤード)の不足で、AA会場以外での開催は初めてとなります。
会場が変わると受講者数への影響が心配されるところですが、結果は前年並みでした。会社数は11社増加し、受講者数は1名減にとどまっています。
| 区分 | 社数 | 受講者数 |
|---|---|---|
| 組合員店 | 157社 | 176名 |
| 協会員店 | 1社 | 1名 |
| 事務局(AA会場・OF名古屋) | ― | 2名 |
| 員外(公取協会員店) | 2社 | 2名 |
| 合計 | ― | 181名 |
古物商の「防犯3大義務」― 法の目的は盗品の流通を止めること
愛知県警察本部生活安全部保安課の浅野宏 警部補が、古物営業法の概要と古物管理者の遵守事項を解説しました。法の最大の目的は盗品の流通・売買を阻止し、被害品の早期発見と回復を図ることにあります。その上で、古物商が負う「防犯3大義務」が示されました。
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| ① 取引相手の確認 | 氏名・住所・年齢・職業を確認する |
| ② 取引内容の記録・保存 | 年月日・品目・数量・特徴・本人確認の方法を記録し、3年間保存する |
| ③ 不正品の申告 | 不正品の疑いがある場合は警察へ通報する |
実務上とくに重い指摘だったのが、「分からなかった」「知らなかった」という言い訳は通用しないという点です。仕入れた車両が盗難車と判明した場合には無償で返還する義務が生じます。代金を支払っていても戻らないため、入口の確認作業がそのまま自店の損失防止に直結します。
なお、管理者の変更などに使う各種変更届の様式は、愛知県警察本部のホームページからダウンロードできると案内されました。
愛知県の自動車盗 ― 10月末で955件、8年ぶりの「大台」突破が懸念
続いて生活安全部生活安全総務課の磯崎晃 警部補が、県下の車両盗難と特殊詐欺の実態を報告しました。
| 項目 | 令和7年10月末現在 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 自動車盗 認知件数 | 955件 | +89件 |
| 特殊詐欺 認知件数 | 1,603件 | +134件 |
自動車盗の955件は、10月末の時点ですでに前年の実績を89件上回っています。このペースが続けば平成29年(1,127件)以来8年ぶりに1,000件台へ乗ることになり、愛知県は全国ワーストの状況が続いています。
販売店にとって見過ごせないのが車種の偏りです。ランドクルーザー(プラドを含む)とレクサスLXの被害が、全国平均を大幅に上回っています。該当車種を在庫として置く場合、保管場所の施錠・照明・カメラなど、置き方そのものを見直す必要があります。
特殊詐欺の約4割は「ニセ警察」― 講習会で初のレクチャー
特殊詐欺1,603件のうち、約4割を「ニセ警察」による詐欺が占めています。講師は、被害に遭った方も事前には「自分は大丈夫」と同じように考えていたと述べ、おかしいと感じたらすぐに警察へ通報するよう呼びかけました。
古物管理者講習会で特殊詐欺のレクチャーが行われたのは今回が初めてで、受講者の中には戸惑いを覚えた方もいたようですが、講師の説明に真剣に耳を傾ける姿勢が見られました。中古車販売の現場は高額な現金・振込のやり取りが日常的に発生するため、店側にもお客様側にも関わる話題です。
受講修了は「JU適正販売店」の認定要件
JUグループでは、古物管理者講習会の受講修了を「JU適正販売店」制度の認定要件に組み込んでいます。単なる年次行事ではなく、店として掲げる看板の裏づけになるものです。協会員・組合員におかれては、お客様やスタッフへの啓発活動にもご協力をお願いします。
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※本記事は機関誌「あいぶら」第341号・342号(2025年12月・2026年1月)掲載の講習会レポートをもとに再構成したものです。統計数値はいずれも講習会当時(令和7年10月末現在)の暫定値であり、確定値および最新の情勢は愛知県警察本部の公表資料をご確認ください。