初めての「リース勉強会」― 個人向けカーリースの実務をパネルディスカッションで共有

この記事のポイント(要約)
- 2017年12月12日、古物管理者講習会の第3部として、金融委員会主幹の「リース勉強会」をJU愛知オークション食堂で開催。
- 個人向けカーリースを実際に扱う加盟店代表2名がパネラーを務め、司会の内藤金融委員長とともに導入のきっかけ・収益構造・実務の悩みを本音で語り合った。
- リースは「新車を売っても儲からない時代」に、管理ユーザーの維持と付帯商品の収益で生き残るための一施策と位置づけられた。合言葉は「リースでも日本一に」。
古物管理者講習会・第3部として開催
JU愛知(愛知県中古自動車販売商工組合)は2017年12月12日、古物管理者講習会の第3部(金融委員会主幹)として「リース勉強会」を、JU愛知オークション会場の食堂で開催しました。JUオートリース「安心コミコミプラン」など、個人向けリースを実際に取り扱っているメンバーショップの代表がパネルディスカッションを展開し、受講者にとって有意義な1時間となりました。
パネラーを務めたのは、小売振興委員長経験者で東三河支部の金融・小売振興委員を務める森下健司氏(㈱オートランド)と、名古屋第5支部の金融・小売振興委員を務める西川勲氏(有ロードカンパニー)。司会進行は内藤金融委員長が務め、㈱オリコオートリースの原田貴征部長(営業本部営業推進部)も特別に参加し、「安心コミコミプラン」の業績を紹介しました。
リース導入のきっかけ ― 管理ユーザーの減少という危機感
森下氏は「小売実績が年々ダウンし、管理ユーザーの減少が深刻な経営問題になってきた。どうすれば管理ユーザーを増やせるかと考えていた時にリースの話を聞き、似た規模の会社が業績を上げていると知って視察し、やってみようと決めた」と導入の経緯を語りました。本社店舗とは別にリース専門ショップを新設し、リース車両の9割は軽自動車、リース比率はトータル実績の3割程度、契約の9割は新規客で、現在は月15台ペースで管理ユーザーが増えているといいます。
西川氏も「リース車両は軽自動車が7割、リース比率も7割ほど。契約はほとんどが新規客」と説明。リース車両をきちんと管理すれば走行距離を把握でき、適切なメンテナンスでリースアップ時に良質な車両を買い取れるため、再販まで見据えてリースに力を入れることに決めたと述べました。
利益の源泉は斡旋手数料と付帯商品
「ぶっちゃけ、リースは儲かるのか」という内藤委員長の問いに、森下氏は「いまや新車の軽自動車を売っても儲からない時代。車両本体だけでは利益は生まれない。保険・メンテナンスパック・カーナビなどの付帯商品をどこまで売り込めるかが問題で、これからの時代はリースが利益を生み出す販売方法になる」と回答。クレジットのローンバックよりも、リースの斡旋手数料が多くの利益を生む源泉になっていると語りました。
西川氏は「現金・クレジット販売主体の時代はただクルマを売るだけで、オイル交換すら立ち寄ってもらえなかった。リース販売をメインにし、メンテナンスの重要性をお客様に説明すれば、定期的にオイルも交換してもらえ、メンテナンス関連の収益は確実に増える」と補足。「1万円ポッキリ」の月額を前面に集客し、比較対照のグレードアップ車両や付帯商品を提案していく手法も共有されました。
苦労とリスク ― それでも「今やらなければ」
一方で苦労もあります。森下氏は「リースアップ車両の再販は最初の残価設定が高く、7年後に利益を確保するのは難しい。再販を狙うよりも、7年後もお付き合いしてもらえるよう働き掛けることが大事」と指摘。西川氏は「リース契約の商談はとにかく時間がかかる。審査にも時間がかかり、金利も高い。入金も遅い」と実務上の課題を挙げました。
それでも内藤委員長は「ディーラーが個人向けリースに参入すれば、7年間はそのユーザーとお付き合いできなくなるという危機感がある。自社のお客様を囲い込む対策として、利益の確保よりもとにかく1台でもリースを売り込もうと本格的に始めた。これからリースを始める方は、儲けるための施策と捉えるより、生き残るための一施策と考えて本腰を入れて取り組んだほうがいい」と語りました。任意保険の付保、車両保険付き契約へのインセンティブ支給、残価設定はオリコ側の算定によることなど、活発な質疑応答も交わされました。
合言葉は「リースでも日本一に」
内藤委員長は、JU広島がオークション会場内にリース専用の特設ブースを設け、来場者からのリース相談を受け付けたり定期的に勉強会を開いたりして組織的にリース実績を引き上げている事例を紹介。「JU愛知でも広島に倣って同じ取り組みを実践し、オリコ加盟店をサポートしていきたい。小売市場の先行きは極めて厳しく、500万台市場が400万台に縮小する日も遠くない。少ないパイを奪い合う中で、生き残るための一施策としてリースを取り扱っていきましょう。お客様を逃さないためにも」と締めくくり、受講者から大きな拍手が沸き起こりました。
あわせて読みたい記事