パキスタン大洪水の被災地へ義援金44万8,678円
― オークション場内募金15分に込めた、JU愛知の「救いの手」の系譜
この記事のポイント(要約)



前代未聞の大洪水 ― 国土の3分の1が水没
パキスタンは2022年6月中旬からモンスーンによる未曽有の豪雨に見舞われ続け、国土の3分の1が水没するという前代未聞の大洪水に遭いました。誌面掲載当時、死者数はすでに約1,400人、被災者は国民の約7分の1に相当する3,300万人以上に達していました。
JU愛知のオークションはパキスタン出身の組合員・AA会員が多く、8月下旬から母国の非常事態のニュースが連日報じられるなか、来場者数の見込める9月上旬の青年部担当AAで義援金の場内募金を行うことが決まりました。
セリ前セレモニーで組合から5万円 ― 3拠点を15分で巡回
AA当日は、セリ前のセレモニーで午後1時頃から場内募金を行うことを事前にアナウンス。そのアピールも兼ねて、小野青年部会長が手にする募金箱に、JU愛知からの義援金5万円を兼松理事長が投じました。
募金活動は青年部会員7名と流通・検査委員2名がタッグを組み、AAルーム内で展開。モルトザ、サジッド両委員が外国籍の来場者に母国語で協力を呼びかけ、多くの支援が集まりました。募金箱には被災地のカラー写真が貼られ、来場者の多くが趣旨をすぐに理解したといいます。AAルームでの活動後は、小野部会長と両委員の3名が喫茶ルームと食堂にも足を運び、3拠点での場内募金は約15分で終了。その後は特設ブースに募金箱を設置し、賞品引換えや抽選会の際にも協力をお願いしました。千円札や1万円札が多く寄せられ、当初の見込みをはるかに上回る総額44万8,678円となりました。
パキスタンへの支援は3度目 ― 過去2回はいずれも総額100万円を寄託
パキスタンへの災害支援は、実はこれが初めてではありません。平成17年10月の大地震では、モルトザ氏らパキスタン出身者からの要請を受けて翌週のAAで場内募金(13万7,000円)を実施し、10支部と青年部からの義援金も含め総額100万円を中日新聞社会事業団に寄託。平成22年の大洪水(死者2,000人超・被災者約2,000万人)でも場内募金23万4,770円とカウンター募金5万3,151円に組合拠出を加え、総額100万円を日本ユニセフ協会に寄託しています。
阪神から熊本、西日本豪雨まで ― 災害支援の系譜
JU愛知はこれまでに、長崎大水害、雲仙普賢岳火砕流災害、阪神大震災、新潟県中越大震災、スマトラ島沖地震・インド洋津波災害、新潟県中越沖地震、東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨災害に対して義援金を寄贈・寄託してきました。誌面が伝える主な実績は次のとおりです。
| 災害 | 主な支援内容(誌面掲載の実績) |
|---|---|
| 阪神大震災(平成7年) | 直後のAA場内募金60万円は当日限りの場内募金として最高実績。組合拠出を含む総額は360万円 |
| 東海豪雨(平成12年) | このときは義援金を受け取る立場となり、被災組合員に配分 |
| スマトラ島沖地震(平成17年) | 10支部675名分・1人1,000円の義援金を拠出。一方、3ヵ月近く展開したカウンター募金は3,096円にとどまり、「待つ募金」の難しさも経験 |
| 東日本大震災(平成23年) | 直後の場内募金26万9,538円。組合拠出を含め総額842万円余を2回に分けて寄託 |
| 熊本地震(平成28年) | 「復興支援オークション」を企画。出品・落札1台ごとに100円ずつ徴収し、場内・カウンター募金と合わせ総額65万8,062円。6月の青年部担当AAでも別途11万9,664円 |
今回のパキスタン大洪水の44万8,678円は、東日本大震災直後の場内募金の数倍にあたる金額でした。カウンター募金の苦い経験を踏まえ、人が集まる場で、短時間に、顔の見える呼びかけで行う――場内募金の型が実を結んだ結果でもあります。
「全国に類を見ない会場」だからこそ
JU愛知オークションは外国籍の利用者が多く、全国に類を見ない会場として評価されています。母国が非常事態に陥っている会員にとって、仕事に専念できない日々が続く――誌面は「私たちの義援金だけでは甚大な被害に対しどうにもならないが、同じように思いを寄せ、支援の輪を広げていくことが大切」と結んでいます。オークション会場が単なる取引の場ではなく、国籍を越えた業界コミュニティであることを示した一日でした。