能登半島地震 JU愛知の緊急支援
― 軽トラック10台をJU石川へ、義援金は総額500万円超。オークション会場発の支援プロジェクト
この記事のポイント(要約)
発災10日後、新春初荷記念AAで場内募金 ― 24万7,714円
地震発生から10日後の1月11日、JU愛知は新春初荷記念AAを開催しました。初出品コーナーと売切りコーナーが併行展開されるにぎわいの中、午後2時過ぎから役員・委員が「ご協力お願い致します」と会場内を巡り、来場者への募金活動を実施。多くの来場バイヤーがポケットマネーのお札を募金箱に投じました。
いつもは写真撮影にも笑顔で応える松田指導環境委員長も、この日は募金活動が終わるまで真剣な表情を崩さず、壇上から大声で協力を呼びかけて他のメンバーとともに深くお辞儀をしました。小野青年部会長の要請に応えて役員控室からも参加があり、接客中だった役員は特別ブースの募金箱に浄財を投じています。当日の場内募金に、翌日以降も継続した事務所カウンター・特別ブースの募金箱への寄付を加え、集まった浄財は総額24万7,714円。全額が「能登半島地震災害義援金」として関係機関に寄託されました。
オークションの手数料収入を義援金に ― 総額500万円超
募金と並行して、JU愛知は組合の本業であるオークションそのものを支援の原資に変えました。出品・落札各1台あたり200円を義援金に充てる仕組みです。誌面によれば、対象期間のオークションは4回開催で出品4,346台・落札3,653台・成約率84.1%(過去最高)を記録し、義援金は総額500万円を大きく上回りました。
取引が活発であるほど支援額が積み上がる ― 会員が普段どおりオークションに参加することが、そのまま被災地支援につながる設計でした。告知期間が短い中でこの成果に達したことについて、誌面は「組合員の皆様の協力が不可欠だった」と記しています。
JU石川へ軽トラック10台を即断即決で寄贈
義援金の使い道で特筆されるのが、JU石川からの要請に応えた軽トラック10台の寄贈です。JU愛知はオークションで車両を仕入れ、現地到着後すぐに使える状態に整備したうえで、義援金のうち285万5,460円を購入・陸送費に充てて2月内に送り届けました。誌面はこれを「即断即決」と表現しています。
軽トラックは、被災した石川の組合員店に無償で貸し出され、生活と商売の足として活用されました。がれきや支援物資の運搬に小回りの利く軽トラックは被災地でもっとも求められた車両のひとつであり、「中古車のプロが、いま現地で本当に使える車を選んで届ける」という、業界団体ならではの支援のかたちでした。
避難所へブラックサンダー5,760個 ― 心のケアに
物資支援では、新春初荷記念AAの浄財を活用して、愛知生まれのチョコレート菓子「ブラックサンダー」5,760個を一括購入。3月8日、指導環境委員会の手配でボランティア団体「かえる団」に引き渡され、避難所に順次配布されました。長引く避難生活のなかで、甘いお菓子が被災者の心身のケアに一役買っています。
残額は中販連本部へ ― 全国のJUが連携した被災店支援
JU石川への軽トラック費用を差し引いた義援金の残額は、JU中販連本部へ送付されました。全国のJU組織が連携して被災した加盟店の支援に充てる枠組みで、愛知からの義援金もその一翼を担っています。誌面は「緊急支援プロジェクトの最終結果は次号でリポートする」と結んでおり、支援が一過性でなく継続して報告されていたことがわかります。
「困ったときはお互いさま」を実行できる組合であること
JU愛知は交通遺児支援(38年間の累計寄贈)やクリーンキャンペーンなど、平時から地域への還元を続けてきた組合ですが、この緊急支援プロジェクトは有事に業界ネットワークがどう機能するかを示した記録でもあります。オークションの仕組みを即座に義援金スキームへ転用し、県域を越えてJU石川・中販連本部と連携し、車両・現金・物資の三本立てで支援する ― これは単独の販売店にはできない、組合組織だからこそのスピードと規模です。
こうした組織の一員として活動する加盟店で車を売り買いすることは、消費者にとっても「地域とともにある店」を選ぶことにつながります。