JU中部 第2回「AA検査員技能コンテスト」
― JU愛知・宮本章吾係長が優勝。7県13名+北海道招待選手が、1台9分で検査の腕を競う
この記事のポイント(要約)
大会の概要 ― 「検査する人」だけが集まる競技会
AA検査員技能コンテスト(通称「検コン」)は、オークション会場で出品車両を検査する職員が、その技能を競う大会です。第2回となる今回はJU中部が主催し、会場はJU愛知オークション会場。出場したのは愛知・静岡・岐阜・三重・福井・石川・富山の7県JU組織の事務局職員13名(福井のみ1名、他6県は各2名)で、全員が普段から実際に検査を担当している現役の検査員です。
これに加えて、北海道ブロックの前年度優勝者・富田凌太主任が招待選手として特別参戦しました。中部の大会に他ブロックの選手を招いたことには意味があり、後述するとおり「全国大会」を見据えた布石になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催 | JU中部 |
| 会場 | JU愛知オークション会場 |
| 出場 | 7県13名(愛知・静岡・岐阜・三重・福井・石川・富山)+招待選手1名 |
| 形式 | 個人戦。3組に分かれ、各組とも競技車両5台を順に検査 |
| 制限時間 | 1台あたり9分 |
| 評価 | 検査の正確さとスピードのトータル成績 |
競技 ― 1台9分、5台を続けて検査する
競技のルールはシンプルですが、要求は厳しいものです。1台あたり9分という時間の中で車両を検査し、それを5台続けて行います。速く終えても検査が甘ければ点は伸びず、正確に見ようとして時間を使えばスピードで劣後する。「正確さ」と「速さ」のどちらも落とせないという構造が、この競技の難しさです。
これは競技のためだけの設定ではありません。実際のオークション会場では、開催日に向けて大量の出品車両を限られた時間で検査していきます。1台にかけられる時間は有限で、しかも見落としは許されない。競技の条件は、そのまま日常業務の条件だと言えます。
結果 ― JU愛知・宮本章吾係長が「凡ミスなし・最短時間」で優勝
全競技の終了後、役員・選手全員で集合写真を撮影し、約2時間後に名古屋東急ホテルへ場所を移して表彰式が行われました。
| 順位 | 選手 | 所属 |
|---|---|---|
| 優勝 | 宮本 章吾 係長 | JU愛知 |
| 準優勝 | 三仙 和真 主任 | JU福井 |
| 敢闘賞 | 大矢 直樹 課長 | JU三重 |
| 敢闘賞 | 安田 章了 課長代理 | JU岐阜 |
| 特別賞(招待選手) | 富田 凌太 主任 | 北海道ブロック |
優勝したJU愛知の宮本章吾係長は、凡ミスがひとつもなく、しかも検査時間が最短という内容での優勝でした。正確さと速さの両立が求められる競技で、その両方を最上位で満たした形です。
入賞した4選手には、奥村会長(全国流通委員長・JU三重理事長)と加藤検査委員長(JU愛知理事長)から表彰状が贈られ、優勝・準優勝にはトロフィーも授与されました。表彰対象外となる招待選手の富田主任は獲得点数だけで見れば実質2位に相当する成績で、加藤検査委員長から特別賞として味噌煮込みうどんが贈られています。
上位3名は全員が「前回大会の経験者」だった
この大会でもっとも示唆的なのは、上位3選手がいずれも前回大会の出場経験者だったという点です。
- 宮本係長(優勝)……前回は敢闘賞(3位)。そこから2ステップ上げての優勝
- 三仙主任(準優勝)……前回は入賞漏れ。そこからのリベンジ
- 大矢課長(敢闘賞)……同じく前回入賞漏れからのリベンジ
3人に共通しているのは、一年前の悔しさを忘れずにスキルアップへ専念し、本番でその経験を活かしたことです。検査技能は一度の講習で身につくものではなく、経験を重ねながら精度を上げていくもの ― 順位の変動が、それを裏づけた形になりました。
一方、JU愛知からもう1名出場した堀田主任はコンテスト初参加でした。日頃の検査スピードを活かして1台目から圧倒的な速さを見せたものの、3台目でつまずき、力を出し切れずに終わっています。模範解答が提示された結果、敢闘賞の安田課長とはわずか1点差、検査時間は全体2位。悔しさの残る初挑戦となりましたが、来年の大会での巻き返しが期待されています。
表彰式で語られたこと ― 「車両検査はオークションの根幹」
表彰式は尾崎専務理事の司会で始まりました。挨拶に立った奥村会長は、検査という仕事の位置づけを次のように述べています。
検査の誤りは、その1台の取引にとどまらず、会場の信用そのものに跳ね返る ― という指摘です。加藤検査委員長も、スポーツにたとえながら「検査がしっかりしていればバイヤーの安心につながり、結果として成約金額も上がる」と呼びかけました。検査の精度が、そのまま出品店の手取りに効いてくるという、販売店にとって直接的な話です。
また加藤委員長は、大谷翔平選手の「限界を設けない」姿勢を引きながら、「ポジティブな発言は成功を導く」としてネガティブな言葉を避けるよう促しました。
「オールJU」― 全国大会に向けた地ならしとして
今回の大会は、JU中部7県の検査委員長が全員そろい、選手13名と顔を合わせたことで、前回以上に「中部色」の濃い、ファミリー感の強い大会になったと総括されています。
そこに北海道ブロックの選手を招いたことで、ブロック間に力の差がないことが確認され、「オールJU」の精神が共有されたとされています。これは単なる交流ではなく、来年度の全国大会開催を見据えた動きです。実際、関東甲信越・中四国・近畿でも同様のコンテスト開催の動きが広がっているとされ、地区大会が各地で立ち上がりつつある状況です。
競技終了から約2時間後に開かれた表彰式・懇親会も、選手にとってはコンテストと同等に有意義な時間になったと報告されています。グラスを交わしながら検査業務について語り合うなかで、県をまたいだ職員同士の距離が前回以上に縮まりました。入賞できなかった選手が「うちの検査委員長に申し訳ない」と頭を下げた場面が会場の笑いを誘い、その委員長が「いい職員を持って、幸せだねぇ〜」と応じる ― そんな空気の大会だったようです。
販売店にとっての意味
検査員のコンテストは、一見すると組合事務局の内輪の行事に見えるかもしれません。しかし、出品する側・落札する側の販売店にとっては、次の2点で直接関係があります。
- 出品時……検査精度が上がるほど、車両の状態が正しく評価される。奥村会長・加藤委員長が述べたとおり、検査への信頼は成約金額に跳ね返る
- 落札時……修復歴の判定が正確であれば、落札後のトラブル(クレーム・返品)のリスクが下がる
「検査がしっかりしている会場」であることは、そのまま出品・落札の安心につながります。今回、その技能を競う場でJU愛知の職員が優勝したという事実は、愛知の会場を使う組合員にとって心強い材料と言えます。
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