全店対象「大人の対応と言葉遣い講座」を開催
― 傾聴と共感で信頼を築く3条件。遅刻来店の声かけ実演で「ディスられた?」が続出、内部対応メモで店全体の対応力を上げる
この記事のポイント(要約)
開催概要 ― 全店対象の「大人の対応と言葉遣い講座」
JU愛知は6月17日、名駅西口で全店を対象とした「大人の対応と言葉遣い講座」を開催しました。受講者は27名。講師は中島尚美講師です。
テーマは、クレームや行き違いが起きたときに「大人の対応」ができるか。中島講師は、大人の対応とは相手への敬意と配慮を忘れず、目標達成に向けて具体的な提案と行動ができることだと定義しました。感情を抑えることでも、言いなりになることでもありません。
「大人の対応」の3条件 ― 傾聴・共感/当事者意識/前向き思考
第1条件|傾聴と共感が「伝わる」こと
まず求められるのは、お客様に傾聴と共感が伝わることです。ポイントは3つ ―話の途中でさえぎらない、先入観を持たない、相手の話に集中する。研修ではペアワークで実際に聴く訓練を行い、相互に評価し合いました。自分では聴いているつもりでも、相手には伝わっていないことが多い、というのがこの訓練の眼目です。
第2条件|当事者意識
次に当事者意識。「担当が違う」「自分の判断では決められない」で止めず、いま自分にできることは何かを意識し、行動に移す姿勢です。
第3条件|前向き思考
3つ目は前向き思考。できない理由を並べるのではなく、どうすれば目標に近づけるかを考える。この3つが、信頼を築く人間力の根幹だと説明されました。
言葉遣いは臨機応変に ― 一見客に効く「共鳴ワード」
言葉遣いは、相手や状況に応じて変える必要があります。とくに一見のお客様に有効なのが「共鳴ワード」です。天気・時事ネタ・趣味などを10〜15秒で簡潔に伝えて距離を縮めます。長く話す必要はありません。
- 使ってよい話題 ― 天気、時事ネタ、趣味。自虐ネタも場を和ませる
- 避けるべき話題 ― 服装やバッグの話(評価しているように受け取られる)
- 常連客には、前回からのちょっとした変化に触れるのが効果的
研修では遅刻して来店したお客様への声かけを実演しました。ここで、悪気のない一言が「ディスられた?」と受け取られる発言が続出し、実践の難しさを受講者自身が体感することになりました。同じ内容でも、言い方ひとつで相手の受け取りが反転します。
「内部対応メモ」で接客を可視化する
個人の心がけだけでは店全体の対応力は上がりません。そこで推奨されたのが「内部対応メモ」の作成と活用です。スタッフ全員が同じ理解に立てるよう、次の項目を漏れなく残します。
- 伝言を受けた日時
- お客様の氏名
- 用件の内容
- 対応結果(どこまで答えたか)
- 次回連絡予定
- 特記事項
合わせて8項目を網羅する形です。メモを共有することで情報の抜けを防ぎ、担当者が不在でも同じ水準で応対できます。中島講師は「正しい情報が、正しい言葉遣いを生み出す」と述べました。何があったかを正確に把握しているスタッフは、自然と適切な言葉を選べる ― これが、店全体の「大人の対応力」を底上げする道筋です。
販売現場に持ち帰るもの
この講座の中身は、クレーム対応の技術というより日常の接客の土台です。傾聴・共感が伝わっているか、当事者として動けているか、できない理由を先に言っていないか。そして、その日のやり取りが店の中で共有される形になっているか。ペアワークで気づいた「聴けていない自分」と、遅刻来店の声かけで出た「ディスられた?」という反応は、持ち帰ってすぐに点検できる項目です。
あわせて読みたい記事